ああ、空き家対策

2024年7月1日付で、「宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額」の一部改正されます。

具体的には、不動産業者の仲介手数料が「低廉な空家」を取引する場合、売主及び買主の双方から30万円+消費税を上限とすることができるということです。

なお、「低廉な空家等」とは、売買に係る代金の額又は交換に係る宅地又は建物の価額が800万円以下の金額の宅地又は建物をいい、当該宅地又は建物の使用の状態を問わないと定義されています。

これは、空き家の売買を進める一環の措置です。なんだか業者に資するだけの改正じゃないかと言われそうですが、空家取引は業者にとって本当にメリットがない取引です。

  • 空家は売れない理由があるから空家です。その売れない理由を解決して売却を進めなければならないのですが、この作業は一般に流通している不動産の売却手続きに係る業務負担よりはるかに煩雑です。
  • 売れない物件は、それなりの瑕疵がある場合が多く、取り扱う業者としてもリスクが高くなります。

今回の改正でも不動産業者が積極的に空家を取り扱うとか、空家を専門に取り扱う業者が出てくるとは考え難いものです。

では、空き家はどうしたら解決するでしょうか?

5月のまどかリビングニュースで、日本の人口は100年後4000万人になると報告しました。人口の2/3が消えるのです。日本の自治体の半分以上が消滅するのです。この現状を踏まえて、宅建業者の手数料を若干上げた程度で、空き家問題が良い方向に進むことは考えにくいと思います。

空家問題は、国と地方の在り方を大きく見直す中で考えるべきで、空き家問題を単独で考えてもらちが明かないと思います。個人的な意見ですが、昔懐かしい「日本列島改造論的な大転換」が必要だと思います。小泉元総理が行った市町村合併はその一つの方策です。「地方創生」が昔の賑わいを取り戻すことだとしたらきっとうまくいかないでしょう。人がいなくなるのは事実なのですから、地方が創生することはありません。

個人で考えておくことは、これからの不動産、特に地方の不動産は確実に「資産」から「負債」になるということです。ちなみに、東京以外の地域は地方だということ。福岡も地方だということを忘れないようにすべきです。

どんな親も子供たちに借金を残したいとは思いません。しかしこれからの不動産は、子供にとって借金(負債)になる可能性があることを考えておくことも大切です。