『現代の「戦争と平和」ロシアVS西側世界』
今回のブックレビューは、「現代の「戦争と平和」」です。
出版社からのこの本の紹介は以下の通りです。
『アメリカ新大統領とどう付き合うのか? 停戦は実現するか? 日本とロシアの関係はどうあるべきか?日本のメディアでは分からない、ロシアの本音。元駐日ロシア大使、 全てを語る!』
外交の要諦は、相手の意見にしっかりと耳を傾けることです。それをしない限り、交渉は進みませんし、関係改善など望むべくもありません。しかし、残念ながら日本に入ってくるロシアの情報は、その大半は欧米経由であり、ロシアの考えがきちんと伝わっているとは言えません。本書の目的は、日本の人々にロシアの生の声を届けることです。(元外務省欧亜局長・元京都産業大学世界問題研究所長 東郷和彦)。
この本のタイトルにもある通り、ロシアの戦いは、ロシア対ウクライナではなく、ロシア対西側世界という認識です。
日本は今、アジアの極東にありながら西側世界の一員として存在しています。日本人である私たちの耳に入る情報は、西側諸国側から見た情報です。それは、西側諸国が正義であり、アメリカが世界の警察であるというバイアスのかかった情報です。
アレクサンドル・バノフは言います。歴史的にロシアは西側からの侵略にさらされてきた国だ。脅威はいつも西側からやってきたと。ロシアは西側からの脅威を逃れたいのだと。
ソ連が崩壊した後「ワルシャワ条約機構」も解体されました。プーチンは西側からの脅威に対してNATOに加盟し、ロシアへの軍事的脅威を薄めようとしていました。それはある意味平和的な戦略だと思いますが、アメリカなどの反対にあい、実現しませんでした。
この本を読んで痛感したことは、立場が違うと善悪の判断まで変わってくるということです。 私はロシアのウクライナの侵攻を支持はしませんが、アメリカが正義であるということも支持はしません。情報が発達し、世界が広がった今、私たちが当たり前と思っている価値観が正しいのかを判断することが難しくなっています。
現代の「戦争と平和」 ロシアvs.西側世界
アレクサンドル・パノフ(著/文)東郷和彦(著/文)
発行:ケイアンドケイプレス
201ページ 価格 1,600円+税
初版年月日2024年11月
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