八潮市の道路陥没事故

令和7年1月28 日、埼玉県八潮市で道路陥没事故が発生し、トラックが吸い込まれるように落ちていきました。運転手の方を見つけるのは難しいようです。

下水道等、ライフインフラの老朽化はずいぶん前から問題提起されていました。国土交通省の「第1回 下水道等に起因する大規模な道路陥没事故を踏まえた対策検討委員会」の資料によると、令和4年度の陥没事項数は409件で、布設後40年を超えると急激に事故が増加してきます。

現在存在する下水道路の長さは49万kmで、耐用年数50年を超えている管路は全体の7%である3万kmだが、10年後は9万km(19%)20年後には20万km(40%)に上ることがわかります。

7%で年間400件の陥没事故が起こっているなら、20年後の40%の時には、ざっくりと計算すると年間3000件以上の事故が発生することになります。

中野大臣は、委員会の挨拶において、「今回の事故を教訓に、管路メンテナンスを再建し、このような事故を二度と起こしてはならないという強い決意で対策を講じてまいります。」と述べました。政治家ですからそのように言わざるを得ないのでしょうけど、二度と起こさない対策のためには、老朽化対象のインフラ施設の維持・管理・メンテナンスを行う必要があります。老朽化しているインフラは下水道だけではなく上水道、道路、橋梁なども対象となります。これらのインフラを維持・管理するだけでも膨大なお金がかかることになります。国の借金が1100兆円を超えている日本で、どれだけのお金を回すことができるでしょうか? 40年ほど前に私の故郷の島に大きな橋がかけられましたが、老朽化した場合架け替えは行われないでしょう。今後は、人が住む地域(インフラを整備する地域)と人が住まない地域(インフラを整備しない地域)を分けていく必要が高まると思います。今後、地方は今以上に住みにくくなるのではないでしょうか。

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