西鉄井尻駅踏切歩道の拡幅工事など

(1)西鉄井尻駅踏切歩道の拡幅工事

西鉄井尻駅踏切は、通勤時間(7時から9時)及び帰宅時間(18時から20時)の各2時間、踏切がなかなか開かず人と車が込み合います。以前から、高架にしてくれと地域の方々が要望していますが、高架化には市の試算で300億円以上かかることから実現できていません。国土交通省も本件は無理という回答を2021年くらいに発表しています。

福岡市内で高架化されていない駅は井尻駅だけです。天神から下大利駅までの間で高架化されていないのは、井尻駅だけです。西鉄井尻駅は、2023年度の1日平均乗降者数は21,533人で西鉄天神大牟田線本線の50駅中5番目に利用者が多い駅です。それなのに、高架化から取り残されています。

今回、高架ではありませんが、西鉄井尻駅踏切歩道の拡幅工事を今年度中に行うことが決まったようです。

西鉄井尻駅踏切歩道は1mくらいしかなく、電車が到着した後は歩道、車道に人が溢れて危険な状況です。今回は高架化ではありませんが、西鉄井尻駅踏切歩道の拡幅工事だけでも少しは安全になるかと思います。

(2)福岡市 狭隘道路拡幅整備事業

福岡市の昔からの住宅街は狭隘道路が多く、井尻も例外ではありません。住宅地の中の道路は4mに満たない道路が多く、車のすれ違いがなかなか難しい地域です。

福岡市では、この問題を解消しようと「狭隘道路拡幅整備事業」を行っています。この事業は個別整備型と路線整備型の2種類あります。どちらも基本的な考え方は幅員が4mに満たない道路を4mの幅員を確保し、安全なまちづくりをしようという事業です。拡幅に合わせて、道路にアスファルト敷いたり、側溝を整えたりしてくれます。

個別整備型と路線整備型のどちらもそうですが、4m広げるためには該当する道路の中心から、左右どちらも2m下がる必要があります。このことは一般にセットバックと言われます。

しかし、狭隘道路拡幅整備事業は、福岡市でなかなか進んでいないようです。それには、狭隘道路拡幅整備事業が以下の要件をクリアしないといけないからです。

土地所有者は道路中心線から2m下がって、下がった部分の土地を行政に寄付する必要があります。この「寄付」という行為をクリアすることが、この整備事業の最大の問題点です。

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