『戦争と経済』

今回のブックレビューは、「戦争と経済」です。出版社からのこの本の紹介は以下の通りです。

【古代ローマから太平洋戦争、湾岸戦争まで、戦争にはどんなコストが発生し、やりくりしたのか。戦争の準備と結末を数字から読み解く。エピソード満載の戦争経済学】
家康が恐れた豊臣家の財力、戦艦三笠の値段はいずも型護衛艦 37隻分相当、戦時課税の起源は古代メソポタミア、軍が銀行になったテンプル騎士団、ドイツが第一次世界大戦の賠償金を支払い終わったのは 2010 年――。戦争と経済の関係を理解すれば歴史がもっと面白くなる。様々なエピソードをベースに、古代ローマ、戦国時代から太平洋戦争、ウクライナ侵攻までの古今東西の戦争を経済面から読み解く。

本の帯には物語と書かれていますが、物語ではないです。エピソード満載というかエピソードを集めた本です。
さて、人間は戦いが大好きで、どこかで必ず戦っています。TVゲーム(言い方が古いですね。)もバトル系のゲームが大人気です。漫画も誰かが何かと戦っています。平和が大切だと言っていますが、歴史を見る限り、人間は戦うことが大好きです。
国家はお金が無くなると、質の悪い貨幣を作り、インフレを発生させます。相手の国を陥れるために偽札を作ります。国(国王)の借金が増えると、借入先に難癖をつけて潰してしまいます。財政が厳しくなると、高い税金を課すようになります。まあ、やくざより始末が悪いというか、国家をまねしているのがやくざだと思います。そして、国家は戦争のために多くのお金を使い、破綻していきます。中世ヨーロッパでは軍事費を賄えず国家が破綻しました。とにかく戦争には金がかかり、それが国家の財政を圧迫して国家を滅ぼしていきます。世界はロシアーウクライナ、イスラエルーパレスチナ、台湾有事など緊張した状況にあり、政府は恐怖をあおり、日本の防衛費は確実に増加していきます。すでに財政破綻している日本なのに・・・
世界には地球を何回も滅ぼすことができるだけの原子力爆弾が散らばっています。そろそろ戦争以外の方法を考えないと、地球は人間という害虫(虫に失礼)に滅ぼされた宇宙でも珍しい星になってしまうかもしれません。

『戦争と経済』舞台裏から読み解く戦いの歴史
小野圭司 (オノ ケイシ) (著/文)
発行:日経BP 日本経済新聞出版
四六判 280ページ 定価 2,200円+税
書店発売日 2024年3月18日

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