水害の頻度
2023年7月、福岡市筑後エリアを中心として、また水害が発生しました。
ここ10年は毎年のように水害が発生しています。本当にここ10年で状況が変わっています。それまでは30年前に水害があったとかという話だったんですけど、ここ10年は、毎年「10年に一度の大雨」と言っています。
水害の頻度がすっかりおかしくなってしまっています。
水害があるたびに、国や県などは、治水工事を行い、水害を抑える努力を一所懸命に行っていますが、これまでの想定を上回る雨が降り、災害が発生している状況です。
不動産業者の立場で言えば、ハザードマップに色がついている箇所、土砂災害警戒区域や水害警戒区域など、何らかの警戒区域に指定されている土地はとても売りにくくなっています。ハザードマップについて、買う方の意識も年々高まっています。私どもとしても購入者の方にはリスクをしっかりとご理解して購入していただくよう努めています。しかし、ハザードマップは完ぺきではありませんし、今起こっている災害は私たちの安全想定を超えて発生している状況です。
お客様から、「この土地は大丈夫でしょうか?」と問われても、「大丈夫。」だということはできません。行政から示されているハザードマップに基づき、客観的に説明することになります。
世界気象機関(WMO)と欧州連合(EU)の気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」は7月27日、2023年7月が観測史上最も暑い月となる可能性が「極めて高い」と発表しました。これを受けて、グテレス国連事務総長は「地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰化の時代が来た」と警告しました。恐ろしいのは、暑くなるだけではなく、それ以上に気候の変動率が大きくなることです。気候の変動率が大きくなるというのは、「災害は今以上に増えていく。」ということになります。